デビューしたときに住んでいた、江古田のアパート。
家賃が2万3千円のアパートなんだけど、非常に居心地がいいアパートでした。
おじいさんとおばあさんが1階に住んでいて、たまに2階のベランダに盆栽の手入れをしに来ていたおじいさん。
今年初め頃から病院に入院していた、というのは知っていたのだけど、
ついこの間お会いしに行ったとき、9月の終わりに亡くなったというのを知りました。
時間が無かったのでその時はすぐお暇して帰ったのですが、
今日改めてお線香をあげに伺いました。
おじいさんが若い頃のアルバムを開きながら、
昭和20年に大陸で結婚してすぐにおじいさんはシベリアに抑留されたこと、
4年余りの抑留で沢山の人が亡くなったということ、
そんな中、ロシアの一般人の方はそっとパンを分けてくださっていたりしたらしい事、
諦めていたときにひょっこり日本に帰ってきて嬉しかったこと、
昭和32年、周りは畑だけだった場所にこの家を建てたこと、
普段は無口なおじいさんがたまにはひょうきんな事を言うこと、
まだおじいさんが病院に居ると思ってしまうこと、
亡くなった後も周りの人が良くしてくれるということ、
いつまでも泣いていられないからガンバらなきゃと思うこと、、、
いろいろな話を、おばあさんがお蕎麦屋さんに頼んでくれたカレー南蛮を食べながら、
そしてコタツでお茶と味噌ピーとみかんを頂きながら、
2時間くらいお話を聞かせてもらいました。
年内にお線香をあげようと思っていたので、よかった。
いつまでも長生きできるよう、ちょこちょこ伺おうと思います。
逆に少し、元気をもらった気がしました。